5.運動中に補給するエネルギー

 補給するエネルギーは、糖質、つまり甘いお菓子やパン、おにぎり、うどん等の炭水化物が有効です。運動直前にGI値が高い糖質の補給は、血糖値を急激に上昇させイン シュリンの分泌を促す(インシュリンショック)ため厳禁ですが、運動中の糖質補給は、分解される筋グリコーゲンの量を節約することができる有効な手段とな ります。運動が2時間を超える場合、体内に蓄えられた糖質はほぼ枯渇するため、糖質の補給は絶対に必要です。糖質は、体内で水分に溶けた状態で蓄えられます。
 
 したがって、水分の含有量が少ない固形の糖質を補給する場合は、同時に水分補給も必要となります。うどん、おにぎり等のでんぷん質は多糖類と呼ばれ、 体内でゆっくり吸収されるために「腹持ちがよい」という理由で、持久系レースの序盤~中盤に用いられることが多い食品です。コーラなどの砂糖を含んだもの は単糖類と呼ばれ、体内で早く吸収されるために即効性があり、レース後半の疲労が蓄積した時やゴール直前に用いられることが多い食品です。補給食で大切な ことは、高カロリーな炭水化物であること、消化吸収がよいこと、糖質や脂肪の燃焼に必要なビタミン、ミネラル類を含んでいること、小さく軽く携帯しやすい ことです。

長時間の運動時、空腹感を覚えた後、全身に力が入らなくなり、全く運動できない状態をハンガーノックと呼びます。これは、体に蓄えられた糖質エネルギー(グリコーゲン)が枯渇して、血糖値が極端に下がった状態で、それ以上運動を続けると脳に必要なエネルギーも無くなって死んじゃうよぉ~というサインです。
 長時間運動をする場合、体脂肪が燃えてエネルギーになる割合が大きくなります。いくら体脂肪率が低い人でも、例えば体重60kgで体脂肪率5%なら、 3000gの体脂肪が体内にあります。脂肪は1gあたり9kcalあり、27000kcalものエネルギーが体に蓄えられている計算になるのです。
 しかし、糖質は体内にグリコーゲンという形でわずか400~500gしか蓄えられていません。糖質の熱量は、1gでわずか4kcal。ハンガーノック状態で は、体脂肪の燃焼もストップすることを考えれば、長距離ツーリングにおいて糖質のまめな補給が大変重要になるのです。

 血糖値を急激に上昇させる(GI値が高い)食品を食べると、インシュリンが分泌されて、糖質を体内に蓄える整理作用が起こります。このような状態(インシュ リンショック)で運動を始めても脂肪は燃えません。しかし、ウォーミングアップ後の体が温まった状態では、体脂肪の燃焼が活発になり、血糖値は低い状態であるため、インシュリンショックの心配はないようです。

 体内に蓄積されたグリコーゲンの消費を節約するためにいくつかの方法があります。
運動前に脂肪燃焼系のアミノ酸やハイドロキシクエン酸を摂るとことにより、 体脂肪の燃焼率を上げることが出来ます。エネルギー系のアミノ酸(BCAA)は、それ自体が筋肉のエネルギーになります。また、体内のグリコーゲン蓄積量 を通常より一時的に増やすカーボローディングのための食事はよく知られた方法です。

  • 最終更新:2009-03-06 14:30:01

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